
緑と人をつなぐ、これからのまちづくりを学ぶ
2024年冬、E&Gアカデミーにて「みどり×コミュニティコース・入門編」が開講されました。
講師をつとめたのは、これからの社会に必要な緑を提案するソーシャルグリーンデザイン協会(SGD)共同代表の三島由樹さんと産官学民の連携による都市緑地の利活用を推進するGreen Connection TOKYO(GCT)代表理事・佐藤留美。二人とも、都市緑地や地域活動の現場で実績を重ねてきた、まさに“みどりの最前線”で活躍するプロフェッショナルです。
この講座は、緑を通じて人と人、人とまちをつなぎ、「ウェルビーイングな地域社会」をつくっていくための知識と実践を学べる入門コース。公園やまちづくりに関わる専門家、遠方からの参加者も含め、さまざまなバックグラウンドを持つ熱意ある受講生たちが集まりました。

第1回:「みどり×コミュニティ」が注目される理由
講師:佐藤留美(GCT)
初回は、GCT代表の佐藤留美が登壇。世界経済フォーラム「Global Risks Report 2024」やCOP15、改正都市緑地法などを例に、環境問題が現代社会における最重要課題であることを提示し、「みどり」の重要性を改めて共有しました。
講義では、緑が持つ10の力を解説。その中でも「コミュニティを活性化する力」に注目し、ニューヨークのハイラインやブライアントパークの事例、自身が携わった国内プロジェクトを通じて、都市の中で人とみどりが結びつくことで生まれるウェルビーイングの実例を紹介しました。
受講生たちは講義後、「みどりのワクワクする活用法」についてのグループワークでアイデアを交換し合い、最終回の企画発表へ向けての第一歩を踏み出しました。

第2・3回講義:「コモンズとしての『みどり』」とデザインの理論
講師:佐藤留美、三島由樹(SGD)
続く2回目・3回目の講義では、みどり空間を「コモンズ=共有資源」として捉え、そのデザインとマネジメント手法を理論的に学びました。
佐藤氏は、「環境入会論」を提唱。これは、自然環境を共に活かしながら社会と経済を育てる持続可能な枠組みであり、現代の都市におけるみどり空間の新しいビジョンです。
また、三島由樹さん(SGD)は「TOKYO STREET GARDEN」や「シモキタ園藝部」の実例を通して、コミュニティと園芸の結びつき、人と人、まちと人をつなぐ可能性を提示。実際にまちに入り込みながら小さな実践を重ね、継続的な場づくりにつなげていくプロセスを、5つのステップでわかりやすく共有しました。

第4回:実地視察「シモキタ園藝部」を現地で体感!
第4回は、シモキタ園藝部の活動拠点である「のはら広場」や「コヤ」を訪問。植栽管理のリーダーである金子結花氏の案内のもと、緻密にデザインされた植栽や、市民参加による管理体制、コンポストや微生物発電などの環境配慮型の実践に触れ、学びを深めました。
また、設計段階から手作りや持ち寄りによって進化する「コヤ」の空間づくりや、法人化に向けたワーカーズコープ的な運営手法、地域資源を活かした新規プロジェクトの数々(養蜂、古樹屋など)にも受講生たちは強く感銘を受けていました。

第5回:いよいよ企画発表!それぞれの「みどり×○○」
最終回では、受講生それぞれが企画を発表。「みどり×コミュニティ」の学びをもとに、地域の課題解決や人のつながりを促す多様なアイデアが披露されました。
講師陣からは的確かつ前向きなフィードバックが寄せられ、今後の実践に向けた道筋が見えてくる時間となりました。

受講生からは——
「みどりを手段として問題解決できることに感銘を受けました」
「NbS、OECM、ネイチャーポジティブといった、社会全体の潮流が理解できました」
「基本的な学びを得るだけでなく、自身のモチベーションが大きく向上しました」
といった声があがり、大変充実した学びの場となったことがうかがえます。
受講生同士も、5回の講義のワークシェアやディスカッションを通して深い親交が生まれ、最後は全員が無事、修了証を受け取ることができました。

みどりは、単なる風景の一部ではなく、地域の課題を解決したり、人をつなげたりする大きな力を持っています。 この講座で学んだことをきっかけに、それぞれのまちで、ちいさな“みどりの芽”が育っていくことを願っています。
*好評につき、2025年度も同様の入門編を開催します。詳細はコチラ
ぜひご参加ください!